透析患者さんと貧血について ~貧血を予防しよう~ - 透析食.com
ツイッター アイコン
インスタグラム アイコン
フェイスブック アイコン

2021年11月9日

食べ物・飲み物

透析患者さんと貧血について ~貧血を予防しよう~

透析食.com 最所春香

透析患者さんはさまざまな理由から鉄不足になりやすいと言われています。今回は、貧血予防のための食事についてみていきたいと思います。


◎貧血の種類

貧血とは、血液中の赤血球の減少や質の低下をいいます。一般的に多い貧血が「鉄欠乏性貧血」で、透析患者さんに多い貧血が「腎性貧血」です。貧血の指標として用いられるのがヘモグロビン値です。

■鉄欠乏性貧血とは?

体内の鉄不足が原因で、赤血球の量や質が低下し貧血になります。

【鉄欠乏性貧血のしくみ】

赤血球は血液中では図のように常に酸素と結合しており、体内に酸素を運ぶ働きがあります。この酸素を取り込むためにはヘモグロビンというたんぱく質が必要です。またヘモグロビンを作るためには鉄が必要です。体内の鉄が不足すると、ヘモグロビンが作られなくなります。すると赤血球もうまく作られず数が減り、大きさも小さくなってしまいます。その結果、全身に十分な酸素を送り届けることができなくなり鉄欠乏性貧血になります。


■腎性貧血とは?

腎機能が低下が原因で、赤血球を作ろうとするホルモン(エリスロポエチン)の分泌が減少し、赤血球をつくる能力が低下する貧血のことをいいます。

【腎性貧血のしくみ】

※エリスロポエチン・・・腎臓で作られるホルモンで赤血球を増やす働きをする。

(症状)
 →血液中の赤血球が減り、体内の酸素が不足した状況になります。


◎透析患者さんが貧血になりやすい理由

●腎臓から分泌されるエリスロポエチンの低下により赤血球が減少

●鉄代謝の障害

●過度な食事制限や、透析によるビタミンや微量元素の栄養不足によるもの

●透析回路における残血、出血 など


◎貧血予防の食事 

貧血予防の食事のポイントは、しっかり食事をとることです。欠食は栄養不足の原因となります。毎日3食しっかり食べましょう。主食(ごはん・パン・麺など)、主菜(肉・魚・卵・大豆製品など)、副菜(海藻類、キノコ類、野菜など)をそろえることで、バランスの良い食事となります。




●1日に必要な鉄の摂取量の目安

(単位:㎎/日)


男性
女性(月経なし)
女性(月経あり)
18~49歳
7.5
6.5
10.5
50~64歳
7.5
6.5
11.0
65~74歳
7.5
6.0
-
75歳以上
7.0
6.0
-

※食事摂取基準2020年より抜粋


●鉄を多く含む食品




鉄を多く含む食品には、カリウムやリンも多く含まれています。1日の摂取量を守り、摂り過ぎには気をつけましょう。鉄には吸収されやすい「ヘム鉄」と、吸収されにくい「非ヘム鉄」があります。ヘム鉄は肉や魚、非ヘム鉄は海藻類や野菜に多く含まれています。非ヘム鉄は、ビタミンⅭ(緑黄色野菜や果物)を一緒に摂取すると鉄の吸収をよくしてくれます。またカフェインに含まれるタンニンは、鉄の吸収を妨げるので食前食後は控えましょう。


◎透析食.comからおすすめレシピ

■卵とほうれん草の炒め物 

(レシピはこちら)

▼栄養素量▼

鉄・・・・・0.9㎎

カリウム・・・278㎎

リン・・・・・67㎎

動物性たんぱく質の卵と緑黄色野菜のほうれん草を使ったレシピです。副菜ですが鉄を0.9㎎摂取できます。


■深川丼 

(レシピはこちら)


▼栄養素量▼

鉄・・・・・9.0㎎

カリウム・・・260㎎

リン・・・・・288㎎

深川丼はアサリを卵でとじた東京の深川の郷土料理です。アサリは鉄分を多く含む食材です。1品で9㎎の鉄をとることができます。


Powered by Froala Editor

姉妹サイト