「いい塩梅」で笑顔になれる自己管理を - 透析食.com

2018年1月15日

透析を始める方へ

「いい塩梅」で笑顔になれる自己管理を

じんラボ 宿野部武志所長

はじめまして。
Webサイト「じんラボ」(http://www.jinlab.jp/)の所長 宿野部武志です。

縁あってこちらにコラムを書かせていただくことになりました。
どうぞよろしくお願いします。

透析食.comさんをご覧になっている皆さんは、こちらのレシピを参考にしながら、上手に食事管理をされている方が多いのではないでしょうか。

私が透析を導入したのは30年以上前になりますが、当時私はカリウムやリンの摂取による身体への影響を知り、食べることが怖くなった時期があります。
食品成分表を片手に食材を全てはかり、毎食ノートにカリウムやリン等の値を記録する。
それが数ヶ月間続きました。
それを続けたことで食材の成分はもちろん、何をどのくらい食べても大丈夫なのかを学ぶことができたのは良かったと思っています。
ただその反面、精神的にはかなり辛かったことを今でもはっきり覚えています。
当時は1食1食に対して必要以上に神経を使っていたからです。



今はこちらのサイトのように管理栄養士の方が考えた透析患者用のレシピが紹介されていてとても助かりますね!
病気と長く付き合っていくためには、食事に限らず何事においても「0」か「100」かみたいな気持ちでいると行き詰まり、精神的にも追い込まれます。
食事に関していえば、身体に良くないからと「0」にする必要はありません。食べたい物(好物)はリンやカリウムが高い、というのであれば、全部ではなく少しだけ食べて残りは家族に任せる。外食をしたいのであれば、次の食事はその分控えめにする。そんな何気ない工夫でも「食べた」というその行為で意外と満足感は得られるものです。



これを私はいつも実践しており、その体験談をよく講演で話しているのですが、先日私の話を聞かれた方から連絡がありました。
「腎臓病で厳しい食事制限をしていていつも不機嫌な父に実践してみたところ、父に笑顔が戻り、以前の家族に戻ることができました」 というとても嬉しい報告でした。



腎臓病・透析に限らず、長く付き合っていく病気の場合、簡単だけれど実はとても重要なことだと改めて気づかされました。

「0」か「100」かの厳しい制限を課して辛い思いをしている方、「5」や「10」にする工夫をしてみませんか。
その少しの満足感が、きっと辛さを和らげる助けになってくれますよ。

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