筋肉量と筋力の低下予防 ~透析患者さんの食事と運動~ - 透析食.com
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2021年2月17日

透析を始める方へ

筋肉量と筋力の低下予防 ~透析患者さんの食事と運動~

透析食.com 酒井彩花

みなさんは『サルコペニア』という言葉を聞いたことがありますか?
サルコペニアとは、筋肉量の減少、筋力の低下により、骨折や転倒を引き起こしやすいなどの身体機能の低下がみられることです。
身体が思うように動かなくなることで、結果的に寝たきりになる場合もあります。
透析患者さんは特にサルコペニアになりやすいといわれています。

今回は寝たきりにならないために筋肉量と筋力の低下予防について紹介します。

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透析患者さんは健常者に比べて筋肉量や筋力が低下しやすいといわれています。
その理由にはさまざまあります。

①エネルギー、たんぱく質不足
透析患者さんは、体重増加抑制、リン制限のため過度な食事制限になりやすく、エネルギー、たんぱく質が不足しがちです。

②身体活動量の低下
透析中は長時間ベッドで治療を受けているので、運動量が低下しがちです。

③尿毒症
腎機能低下により、体内に蓄積する尿毒症が影響して筋肉が萎縮するといわれています。

筋肉量や筋力が低下することで、骨折しやすくなったり、転びやすくなります。
その結果、寝たきりになり、運動量が少ないことによる食欲不振が長く続くと低栄養状態になります。
低栄養状態になることで、筋肉量の減少など悪循環を引き起こしてしまいます。

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食事

◎十分なエネルギー
身体を動かすために必要なエネルギーが不足すると、身体はエネルギーを作るためにたんぱく質や脂質をエネルギーに変えます。
筋肉の材料となるたんぱく質が減るため、筋肉量が減ります。
主食は毎食摂り、油脂類は適宜取りいれるとエネルギーアップしやすいですよ。

◎良質なたんぱく質
たんぱく質は筋肉を作るために必要な栄養素です。
必要なたんぱく質は肉、魚、大豆製品、乳製品、卵から摂りましょう。
しかしこれらはリン、カリウムが多いので、リンが少なく、たんぱく質が多い食品を選ぶのがポイント!
「リン/たんぱく比」の図を参考にしてみてください。

リン/たんぱく比

「食品に含まれるたんぱく質に対するリンの割合」のことで、低いほうがリンが少なく、たんぱく質が多い食品です。
透析患者さんには肉、魚、卵がおすすめです。

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リン/たんぱく比が低い食品

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リン/たんぱく比が高い食品

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◎栄養バランス
野菜に含まれるビタミン、ミネラルは体内でたんぱく質、糖質、脂質の働きを助けてくれます。
主食(ごはん、パン)、主菜(肉、魚、大豆製品、乳製品、卵)、副菜(野菜、きのこ)をそろえて食べることが大切です。

運動

運動は筋肉量を維持したり、筋力低下を防ぐのに有効です。
運動は継続して行うことが大切です。楽しいなと思う程度に行いましょう。
ウォーキングやスクワットが手軽に始めやすいのでおすすめです。
しかし運動を行うことで、体に負担がかかる場合があります。
事前に担当医師へ相談をしてみましょう。

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透析患者さんは、運動不足、栄養不良になりやすいので、筋肉量の減少、筋力の低下が起きないように、より対策することが大切です。

体を動かす習慣に加えて、バランスの良い食事を摂って筋肉量維持に努めましょう!

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