ウイルスに負けない!免疫力アップ方法 - 透析食.com
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2020年9月24日

季節・イベント

ウイルスに負けない!免疫力アップ方法

透析食.com 酒井彩花

新型コロナウイルス感染症の終息が見えない状況で、不安な日々を過ごされているかと思います。
現在、新規感染者数はピークに比べると全国的に減少傾向ですが、感染拡大予防のため一人一人ができる対策を行っていきましょう。

透析患者さんは免疫力が低下してるため、感染症にかかりやすく、また感染した場合に重症化しやすい傾向にあります。
その上、これからの時季は季節の変わり目で体調を崩しやすくなりますので、しっかり対策するようにしましょう。

3密(密閉・密集・密接)しない、こまめな手洗い・うがい、マスクの着用、不要不急な外出を控えることはもちろん、それに加えて身体の免疫力をしっかり上げて感染症対策をすることも大切です。
今回は免疫力を上げる方法や食べ物などをご紹介します。

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なぜ免疫力を上げることが大切なの?

『免疫』とは、体の中に侵入しようとする細菌やウイルスを免疫細胞が防ぐ働きのことです。
免疫力が低下するということは、細菌やウイルスを防ぐ免疫細胞の働きが弱くなり、感染症にかかりやすくなることです。

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そもそも透析患者さんってなぜ免疫力が低下しやすいの?

透析患者さんの免疫力が下がる原因は様々ですが、そのなかの一つに老廃物の蓄積があります。
体の中の老廃物が蓄積した状態では、免疫細胞が正常に働かないため、感染症に対する抵抗力が弱くなります。
透析患者さんの死因で2番目に多いのが『感染症』です。
(出典:日本透析医学会統計調査委員会. わが国の慢性透析療法の現況(2018年12月31日現在).日本透析医学会,2019,690p)

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免疫細胞の働きを左右するものは『自律神経』『腸内環境』です。
まず『自律神経』について説明します!

免疫力を上げる方法~自律神経~

■自律神経のバランスを整えることと、免疫力の関係性

自律神経とは、内臓の働きや代謝、体温など身体の機能を調整する神経のことで、交感神経と副交感神経があります。

交感神経
昼間や活動しているときに活発になり、全身の活動力を高める。

副交感神経
夜間やリラックスしているときに活発になり、身体を回復させる。

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交感神経と副交感神経がそれぞれバランス良く働くことで血流が良くなり、
免疫細胞を体の隅々まで巡らせることができます。

■自律神経のバランスを整える方法

◎バランスの良い食事
食事を抜いたりせず、 1日3食、主食・主菜・副菜をバランス良く食べることが大切です。

◎十分な睡眠
副交感神経が活発になる夜にきちんと眠ることで、睡眠リズムを確保することができます。

◎適度な運動
血流が良くなり、ストレス解消にもなります。

◎腸内環境を整える
腸の働きが良いと、血流が良くなり、免疫細胞を体の隅々まで巡らせることができます。

◎よく笑う
笑うことでストレスや緊張が解きほぐされ、また免疫細胞が活性化されます。

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次に免疫細胞の働きを左右するもう一つ、『腸内環境』について説明します!

免疫力を上げる方法~腸内環境~

■腸内環境を整えることと、免疫力の関係性

免疫細胞は全身に存在しますが、70%は腸に集中しているため、腸内環境を整えることで、免疫力を高めることができます。

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■腸内環境を整える方法

◎自律神経を整える
交感神経が活発化すると腸の動きが抑制されます。
副交感神経が活発化すると腸の動きが促進されます。
自律神経のバランスが乱れていると、腸の拡張・収縮のバランスが乱れた結果、便秘になってしまいます。

◎腸内の善玉菌を増やす食事を摂る
腸内の善玉菌を増やすためには、食生活を工夫することがポイントです。
『善玉菌を含むもの』と『善玉菌のエサとなるもの』を一緒に摂ることで、より効果が期待できます。

善玉菌を含むもの
発酵食品(味噌、納豆、ヨーグルト、チーズ、乳酸菌飲料など)

発酵食品はリンやカリウムを多く含むものが多いですが、食べてはいけないということではありません。
摂取量に注意しながら、上手に食事に取り入れましょう。

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発酵食品の特徴と、選ぶときのポイント

【味噌】
×豆味噌、米味噌の辛口ベースのもの
○麦味噌、米味噌の甘口ベースのもの

味噌の中でリン、カリウムが多いのは豆味噌、少ないのは麦味噌です。
塩分が多いのは米味噌の辛口ベース、少ないのは米味噌の甘口ベースです。

※透析患者さんは減塩味噌を使われている方が多くいらっしゃると思います。塩分は少ないですが、カリウムが多いので注意が必要です。

【納豆】
×ひきわり納豆
○粒納豆

ひきわり納豆に比べて粒納豆のほうがリン、カリウムが少ないです。

※抗凝固薬の『ワーファリン』を服用中の方は、ビタミンKを多く含む納豆を食べるとワーファリンの作用を弱めてしまうので、食べてはいけません。不安な方は担当医師へご相談ください。

【ヨーグルト】
加糖ヨーグルト、無糖ヨーグルトがありますが、リンの値に差はありません。
カリウムは加糖ヨーグルトのほうが少ないです。

【チーズ】
×パルメザンチーズ、プロセスチーズ、チェダーチーズ、カマンベールチーズ
○クリームチーズ、マスカルポーネ、カテージチーズ

チーズは種類によってリンの値に大きな差があります。
料理によって使う量も異なるため注意が必要です。

【乳酸菌飲料(ヤクルトなど)】
発酵食品はリンを多く含むものが多いですが、乳酸菌飲料はリンが少ないです。
似たような商品に飲むヨーグルトもありますが、乳酸菌飲料のほうがリンが少ないです。

【甘酒】
飲む点滴と言われる甘酒は腸内環境を整えてくれます。甘酒については別のコラムに詳しく記載していますので、是非こちらもチェックしてください。
『甘酒の魅力』▼こちら▼

善玉菌のエサとなるもの
食物繊維を多く含むもの(野菜類、いも類、海藻類、きのこ類、果物)
オリゴ糖を多く含むもの(ごぼう、大豆、はちみつ、バナナ)

善玉菌のエサとなるものはカリウムを多く含むものが多いので、摂取量に注意が必要です。
野菜類などは茹でこぼしを行うことでカリウムを減らすことができます。

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腸内環境を整えることで自律神経が整い、また自律神経を整えることで腸内環境が整います。
『自律神経』と『腸内環境』は免疫力アップに大きな関わりがあると言えます。

透析食.comの中からおすすめのメニュー

【根菜のみそ煮】

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根菜類と発酵食品のみそで腸内環境を整えましょう!
レシピの詳細は▼こちら▼

◆栄養成分◆
エネルギー 72kcal
タンパク質 2.3g
カリウム 302mg
リン 56mg
塩分 0.8g

<ポイント>

ごぼう、蓮根、人参、たけのこの根菜類には食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は便のかさを増やしたり、腸の動きを促し便の排泄をスムーズにします。また善玉菌のエサとなり、菌を増やして腸の調子を整えます。
根菜類はカリウムも多く含まれていますが、茹でこぼしをすることでカリウムを減らすことができます。
発酵食品のみそは善玉菌を含む食品です。善玉菌のエサを摂取するだけではなく、善玉菌そのものを摂取して補うことも大切です。腸内環境を整えて、免疫力をアップさせましょう!

さいごに

免疫力を上げるためには、免疫細胞が元気に働いてくれることが鍵となります。
そのためには『自律神経』と『腸内環境』を整えることが大切です。

免疫力アップを助ける食品をご紹介しましたが、この食品を摂っていれば感染症にかからない、ということはありません。
バランスの良い食事と規則正しい生活を送ることで、健康を維持することができた結果、感染症にかかりにくい身体が作られます。

免疫力を上げて、感染症に打ち勝ちましょう!

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